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女旅芸人衆の淫ら旅
第1章 第一章 医は妊術なり

諫早湾は波も穏やかで快適な船旅だったが、
太平洋なる公海に出る頃には海が時化(しけ)てきて、情けないことに良案は船酔いをしてしまう。

「男の癖に情けないわ」

船底でぐったりしている良案を尻目に
お瞭さんは持ってきたにぎり飯を旨そうにかぶりついた。

「ほら、良案先生、あんたも食べなよ
腹に米を詰めておかないとバテてしまうわよ」

ほら、食べなさいと、お瞭さんは良案の口元ににぎり飯を突きつける。

「悪い…とてもじゃないが食えそうもない…
それよりも水を飲ませてくれないだろうか」

ホントに情けないわね
お瞭は竹筒の栓を抜いて良案に手渡すが、
船が揺れたせいで手を滑らせて竹筒を落としてしまう。

「ばか!勿体ないでしょ!」

竹筒を慌てて拾って、お瞭は良案を貶(けな)した。
「仕方ないお坊ちゃんですこと…まだ旅は始まったばかりだというのに…」
お瞭は看護の知識で竹筒から水を自分の口に含ませると、
そのまま良案の口に接吻して、口に含んだ水を良案の喉に流し込んだ。
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