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Deep Throat - ディープスロート
第3章 BLACKMAIL
株式会社神宮書房の編集者、小倉彩芽は作家である田所宅を目指し、歩いていた。田所の自宅は上司である高山編集長に教えてもらっていた。彼女は最寄駅からすでに15分近く歩いていた。途中、スーツを着て、ヒールを穿いた服装で、砂利の敷かれた公園を抜けてこなければならなかった。桜の時期でもあり、人は多かった。だが花見をすることができ、足取りは軽くなっていった。今は公園近くのイチョウ並木を抜け、閑静な住宅街に入っていた。
彩芽は目の前にある白壁の家で足を止めた。それは高さ3mくらいある壁だった。彼女は出入口が分からず、家の周りをぐるりと歩いてみることにした。周りの住宅とは明らかに違う家だった。外壁が高く、壁の向こう側に木が立っており、中の様子が伺い知れない。付近を見回したが、マンションなどの高い建物が全くなかった。
彼女はようやく家の出入口を見つけた。木の扉が正面にあり、門のようになっていた。表札はなかった。左には車用の出入口だろう。大きな鉄の扉があった。ここも壁の向こう側に木があり、ちょうど日陰になっていた。
彩芽は荷物を片手で持ち、インターフォンのボタンを押した。
すぐに男性の声が「どうぞ…」と答えていた。
よく見れば、インターフォンにカメラが付いているようだった。
彩芽は目の前にある白壁の家で足を止めた。それは高さ3mくらいある壁だった。彼女は出入口が分からず、家の周りをぐるりと歩いてみることにした。周りの住宅とは明らかに違う家だった。外壁が高く、壁の向こう側に木が立っており、中の様子が伺い知れない。付近を見回したが、マンションなどの高い建物が全くなかった。
彼女はようやく家の出入口を見つけた。木の扉が正面にあり、門のようになっていた。表札はなかった。左には車用の出入口だろう。大きな鉄の扉があった。ここも壁の向こう側に木があり、ちょうど日陰になっていた。
彩芽は荷物を片手で持ち、インターフォンのボタンを押した。
すぐに男性の声が「どうぞ…」と答えていた。
よく見れば、インターフォンにカメラが付いているようだった。