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Deep Throat - ディープスロート
第5章 危険な芽
田所は彩芽の息遣いに耳を澄ませ、彼に体を預けてくる時は、首筋に手を添え、胸をそっと揉み、互いの体を寄せ合い、彼女に距離感を意識させていく。逆に彩芽が体を揺らし、自身の肉体の解放を求めている時は、お尻や脚に手を伸ばし、最後は縄をやや強引に引いて、彼女の体を手繰り寄せ、彩芽に支配を意識させていた。

そんな田所の緩急の付いた愛撫に、彩芽は立っていられなくなっていた。田所は桜の枝と彩芽を繋げる縄を解き、彩芽を芝生の上に座らせた。そして腰と太ももを結ぶ、「縄の椅子」も解いていた。

田所に「大丈夫か…?」と尋ねられ、彩芽は小さく頷くだけで精一杯だった。枝から吊るされていた時の感覚が抜けず、そのまま芝生の上に横になってしまう。

彩芽は薄っすらと目を開け、桜の傘の下で寝転がっているように感じた。全身に縄の抱擁を感じていた。力が抜け、うつ伏せになってしまった。もう自分の力では立ち上がることもできなかった。

彼女は母親が田所宛に送った手紙の内容を思い出していた。『あの諦めにも似た…身を委ねる瞬間が忘れられない…』という言葉を。

彩芽は遠くを見つめ、心の中で語りかけていた。
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