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第6章 瑞々しい果実

それはまるで女としての形を崩さないよう、白い生地が慎重に抜き取られていく。黒く見える肩紐が男の視線に晒され、続いて胸の膨らみを覆うブラが見え、サイドのボディラインが浮かび上がり、くびれたウェストラインが露になった。

優子はそれまで上体を包んでいた生地が奪われ、麻縄の繊維が肌に直接触れ、肉体を締め付ける感覚に、「ふぅ…ふぅ…」と吐息を漏らし、体をゆっくりとよじっていた。

佐々木は女の実体を隠す衣服を慎重に切り刻んでいた。男の中では甘い香りのする果肉の皮を剥がすような心境だった。興奮を抑え、手先が震えないよう細心の注意を払った。それは縄の網に捕らえた女の肉体を傷つけないようにするためであった。

女の体を再びうつ伏せにし、途中だった箇所からパンツの生地にハサミを入れていく。シャリという音が男にはブーツで行進を続ける勝利のマーチのように聴こえた。女のパンツにハサミを入れ、外側にスリットを入れていた。皮の覆いから解放された女の脚が縄というネットに、膨らむように守られていく。その様子を間近で見つめ、遠くから女の吐息を聞き、慎重に女のパンツを引き抜いていく。女の尻が激しく揺れていたが、そのサインを無視し続け、男は黒い繊維にもふくらはぎや、太ももの裏、外側にスリットを入れるように切り傷を付けた。

優子は慌てふためくように落ち着きを失くし、「ハァッ…ハァッ…」と下半身を艶めかしく揺らしていく。黒い繊維が女の動揺を表すように、抑えられない肉体変化のように、急速なスピードで裂け始めていた。