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貴方色
第1章 本音
「どうですか?
気持ち悪かったですか?」
黒子っちの真っ直ぐな視線が痛い。
気持ち悪いか…
俺は…
「き…。」
「き?」
「気持ち悪くなかった…っす…。」
言ってしまった…、もう、後には引けない。
「そうですか…。気持ち悪くなかったなら、どうですたか⁇」
「なっ!!!!」
「どうなんですか??」
「そ、そんなの…言えるわけ、ないじゃないっすか…。」
黒子っち…意地悪過ぎっす…。
「そうですか…。」
黒子っちが寂しそうに目をそらした。
そ、そんな顔しないで欲しいっす…!
「く、黒子っち!!!!」
「すみません…。変な事して…。」
違う!そんな顔をさせたいわけじゃないんだ‼
…そうっす。
キスは、気持ち良かった…。
つまり…俺は…
俺の本当の気持ちは…
「好きっす!!!!…俺は…黒子っちの事が…‼」
「黄瀬君…。」
「さっきのキスだって…。本音じゃ…。」
ゴクリと唾を飲み込む。
「…気持ち良かったですか?」
「…はいっす……。」
言えた…。
でも、恥ずかしいっす…!!!!
俺は、恥ずかしがって気がつけなかった。
この時、黒子っちがニヤリとしていたのを
気がつけていれば、何か違ったのかもしれない…。