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第1章 初夜から激しい愛

それは、バレンタインの日だった。

「四ノ宮部長、好きですっ！」

差し出したチョコレートの箱を、四ノ宮部長は受け取ってくれた。

「ありがとう。」

その笑顔が嬉しくて、私は部長の前で泣いてしまった。

「何も泣く事はないだろう、一ノ瀬さん。」

「だって、まさか受け取って頂けるなんて、思ってなくて。」


この会社、ううん。

グループ全体を統括する四ノ宮家の御曹司。

35歳になると言うのに、そのセクシーさで会社の女子達の視線を奪う部長。

未だ独身なのは、好きな人がいるからと噂がある。

そんな四ノ宮部長が、私のチョコレートを受け取ってくれるなんて。

「あのさ、一ノ瀬さん。」

「はい。」