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微熱に疼く慕情
第2章 【動き出す熱情】
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「俺は、これから何を始めるのにも、橘さんとが良い」
意外と我を通すタイプ……
私の周り、そんな人ばっかじゃない?
もしかして、私が引き寄せてる…?
これは、告白と受け取るべきか否か
「ありがとう…ございます」で一応照れておく
「近くに想いを寄せてる男が居るって事、頭の隅にでも置いててください」
「あ………でも私、本当に恋愛向いてなくて」
「それは今までの相手と、でしょ?次はどうなるかなんて、誰にもわからないよ、まずは、俺と関わって欲しい、ちゃんと橘さんがジャッジ出来るくらいまで」
「山岸さんとは……良い先輩と後輩で居たいです」
「うん、今はね……ごめん、諦め悪い奴で、本気だからちゃんと見定めて欲しい…です、その上でダメなら、その時は粉々に砕け散るので」
「………んふふ、あ、ごめんなさい、笑うところじゃないですよね、わかりました、素敵な先輩が告白してくれたのでちゃんと持ち帰って真剣に考えます」
「良かった………宜しくお願いします」
「え、フフ……何か固すぎますよね」
「そうだよな、何か変な感じになっちゃった」
雰囲気は悪くない、一緒に居て楽しいって思えてる
ただ、社内恋愛となるとブレーキがかかる
大智の事がよぎっちゃうんだよね
もう恋愛は良いかなって思い始めてるところだし
性欲さえ吐き出していけたら、それで……
まだこんな考えなのは伏せてるけど
いずれ素の私を知って、去っていくか、溺れるか……
「今日は、送ります、送らせてください」
「まだ電車があるので駅までで」
「そんな、ちゃんと家の近くまで送らせてよ」と引き下がろうとしない悪い先輩には人差し指を唇に押し当てて言葉を遮る
「お家教えるにはまだ早いです……焦らないで?逃げないから」
あざといくらいが丁度良い
これすると大抵は悦んで次に期待する
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