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悪役令嬢は次期公爵のあま〜い♡溺愛をうける。
第4章 第四話

ただ、そこには私ベアトリーチェとクラウィス様の婚約を望まない者もいる事も確かで、クラウィス様と同じ公爵家のご令嬢、エリザベス様がコツコツと靴音を鳴らしてこちらへ来た。

「まぁ、なんてはしたない事。貴族令嬢であるにもかかわらず、そんな下品な声を上げるなど」

───シーン。

辺りは一瞬にして凍りついた。

プラチナブロンドの髪に、翡翠の瞳。
歩くビスクドール···スーパードルフィーが私の指輪をしている手を見て、瞳を細めた。

「ご婚約おめでとう。ベアトリーチェ様。クラウィス様はかなり敵が多いお方、何事も無ければよろしいですわね」

おっと、これは虐めるぞって宣戦布告?
それ、公衆の面前でそれ言っちゃう?
私は別に気にはしないけれど、筆頭公爵家令嬢がそんなんでいいのだろうか、とちょっと心配になった。

「ご忠告、ありがとうございます。エリザベス様」

「では、私はこれにて失礼」

ばっ!と開いた扇子の先が私の頬に当たりそうになり、思わず避けた。

反射神経凄。

辺りを囲んでいた女子達からは悲鳴が上がった。

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