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悪役令嬢は次期公爵のあま〜い♡溺愛をうける。
第5章 第五話


「あれー?生徒会室開いてる」

しばらくして、生徒会の役員だろう生徒が一人入って来た。

水色の髪に、水色の瞳。
高身長で爽やかな笑みが印象の彼は、乙女ゲームの攻略対象の一人であった。

彼の名は、オレイン・ボリソルベート。
ちなみに人気投票は3位である。

私は入って来た人物に目を丸くしていた。
すると、彼は私に気がついたらしく笑みを浮かべると真っ先に生徒会室へ入って来たのだ。

「あれ、へぇー、珍しい会長が爆睡してる」

「ふーん」と嫌な視線では無く、ただ純粋に珍しい物を見るかのように私を見るその目は、しばらくして彼の中で納得が行ったらしい。

「君かぁ。クラウィスの婚約者って。成程ねー」

顔を近づけられて、まじまじと観察されるのはちょっと慣れない。恥ずかしと言うか。

「···あ、あの、クラウィス様が起きてしまいますから」

せっかく寝たのに起こしてしまっては可哀想だと、人差し指ゆ唇に当て「シー」と合図した。

「ごめんね。邪魔したね···起きたらクラウィスによろしく言っといてよ」

案外あっさりだった。
用があってここに来たのならば申し訳無いけれど、オレインはヒラヒラと片手を上げて帰って行った。

一体何だったのか···。

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