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続・白昼夢
第2章 メッセージ
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事実、私には今現在この人と言う彼氏はいなかった。
古川と連絡が取れなくなった後、私は出逢いを求めてまたネットの掲示板に投稿したのだ。
だが、これと言って良い人はなかなか現れなかった。
と、言うよりは古川の事を忘れる事がその時はできなかったのだ。
なので、私は古川にこう書いて送った。
『そうね、まだ彼氏はいないわ…』
すると古川からこんな返事が来た。
『そなんだっ?(笑)』
メッセージを打っている古川の嬉しそうな顔が浮かんだ。
そんな古川にこう返事を書く。
『そんなに直ぐには彼氏は出来たりしないわ…』
それは本当だった。
そんなに簡単には新しい出逢いなど来なかったのだ。
それを読んで古川は何かを考えている様だった。
暫く時間が空いてから返事が来た。
『もう一度、俺と会いたいと思う?』
私はこれを読んでまたしても『え?』と呟いてしまう。
正直、即答は出来なかった。
前回やり逃げされた形で別れたのだ。
自分にはワンナイトだと言い聞かせて納得したつもりでいたが、やはり私の心は多少なりとも傷ついていたのは確かだった。
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