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第13章 見つめ直す旅

麻以が主邸に来なくなって 1ｹ月が経っていた。


主も、平常心を取り戻し、本来の主に戻りつつあった。


『旦那様、気持ちは穏やかでしょうか？』


『あぁ、葵。もう大丈夫だよ。僕は相当酷かったようだね。』


『悪いが、車を出してくれないか？』


『承知しました。』


……………………………


行き先は、男女一人ずつ預かっている、仲間の所。



『突然、すまないね。』

主は、この２ｹ月に起きた自分の変調を素直に話し、詫びた。

そして、希望通りに躾られなかったことを再び詫びて、今週末に 返すことを承諾してもらった。


もう1件は 親友の会長宅。



『どうしたんだ、突然来るとは、何かあったのか？』

会長には、真紀の件も話し、麻以のこと、会長を通じて預かった女のことを話した。

『解った。お前、麻以さんと、少しのんびりしてきたらどうだ？主従関係から離れたら、また、愛奴としての麻以さんが見えるかもしれないぞ。』


『所詮、我々の性(さが)は、ＳＭ無くしてはいられないのさ（笑）そろそろ精神的ＳＭも並行させる必要があるのかも知れないぞ、俺達、な！（笑）』


『旅もいいかもな…』



『年始のオフ会には、元気に麻以さんと出席しろよ！（笑）』


『あぁ、そうだな』


会長宅を後にした。