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執事の育成⁈
第5章 主人格淳
淳『ほ、本当になんとも
ないんですか?』

菜摘『ええ、そんなに私が
信じられない?』

淳『い、いえ、そんな事は…。
す、すみません。
じゃ、じゃあ、俺はなんで
お嬢様のあんな近くに…⁉︎』

菜摘『そ、それは…//』
何か気の利いたことを
言わなければならないのに、
思いつかない…

淳『そ、それは?』
淳は私の顔を除きこんでくる…。
でも、何か答えなきゃ…

菜摘『ゴ、ゴミが淳の目に…
それを私が見てあげてただけ。』

淳『そ、そうですか…
よかった。』
もっと突っ込んで聞いてくるかと
思っていたけど、
意外にすんなりと納得する淳…
そして、笑顔を私に向けるけど
その笑顔はどこかつらそうで…

そういえば、さっきの淳が言っていた
主人格無意識に記憶がない事を
否定していて、考えないように
しているって…

だから、こんな理由でも
無理やり自分を納得させようと
そんな複雑な表情で、
笑っているの…?

少しだけ…少しだけなら…
聞いてみてもいいだろうか…?

菜摘『ねぇ、淳?
さっき言っていたけれど、
貴方今までも何度か眼鏡を
外した事があるのよね?』
淳が話しやすいように
なるべく優しく声を掛ける。

淳『あっ、は、はい。』

菜摘『その時もしかして、何か
あった…?』

淳『えっ…⁈』

図星みたい…
あきらかに動揺した…
そして、俯いてしまう…

淳『…。』

菜摘『淳?』
今度は、私が淳の顔を覗きこむ…

淳『…』

菜摘『淳?よかったら…
話して見てもらえない?』

淳『…』

菜摘『私は、貴方の主人。
まだ、今日出会ったばかり
だけれど…、貴方の助けに
なれるなら、なりたいと
思っているわ。』
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