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愛の時間 ○○連発
第11章 場末の立ちんぼ熟女

寒空の下、亜由美はカイロを握りしめて
寒さをしのいでいた。
年の瀬ということで
多くの工場は操業をストップしているのだろうか、やけに今夜は空気が澄み切っていて星がいくつも夜空に瞬いていた。
『今月の支払いは大丈夫かしら…』
亜由美は頭の中で銀行口座の残高と
支払い分を計算していた。
なんとかパンクしなくてもいいとわかって
ホッとしたものの、
こんな自転車操業では
そのうち預金も底をついてしまう。
「よっ!おばちゃん、
こんなに寒いのに立ちんぼかい?」
頭にサンタ帽を被った酔っ払いが
冷やかして通り過ぎてゆく。
『そうやよ!立ちんぼやよ!悪いんか!』
遊んでいかへんか?と
酔っ払いに声をかけながらも
心の中であんたみたいな醜男なんかと
寝てやるもんかと毒づいた。
『あかん、あかん…
客を選り好みしてる場合とちゃうねん』
四十手前の女なのだ。
買ってくれる男がいるのなら
喜んで股を開かないと…
「おばちゃ~ん、寒いのにまだ頑張るん?」
背後から懐かしい声がした。
「あら?雪ちゃん」
先月まで同じように
立ちんぼで男に買われる仕事をしていた雪子が
白い息を吐きながら立っていた。
「おばちゃん、
今どきこの仕事はもうあかんやろ?」
雪子はキャバレーのホステスをしていたが
ホスト遊びが度を過ぎて
借金まみれになった女だった。
「あんた、最近はこの仕事を辞めたん?」
「辞めたよ。こんな仕事、
アホらしゅうてやってられへんわ」
では、どうやって収入を得ているのだろう?
亜由美は興味本位で聞いてみた。
「今はコレや、コレを上手に使う時代や」
雪子はバッグからスマホを取り出して見せつけた。
「おばちゃんも登録して仕事をしてみるか?」

