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わたしの日常
第4章 S川さんとの交流
 湯船でもお話ししましたが、今回の旅行は連れ合いの娘が修学旅行に出かけた機会を捉えたものでありました。そのような機会はなかなかありませんが、是非、再会を果たせることを願っておりますし、撮影のお手伝いもできれば幸いです。今後ともよろしくお願い申し上げます。末筆ながら、お二人のご健勝を心よりご祈念申し上げます。敬具』

 わたしのことが義父にとって『今やかけがえのない連れ合いのようなもの』と書いてある。義父が少し面映ゆげにしているのはそのせいだろうか。

 「ありがとうございます。わたしのこともよく書いていただいて」
 「どう書こうか迷ったんだがね。まあ、素直に気持ちを述べておこうかと」
 「わたしたちも『わりない仲』ということも書かれたのですね」
 「家内ではないことを書いてしまったから…。探り合いばかりしていてもと思ってね」
 「そうですね。探らなければいけないような方たちではないのですものね」

 義父が便箋を丁寧に折って封筒に入れる。

 「ああ、そうだ…。折角だから悦子も一言添えたらどうだい?」

 「先日の旅行ではたいへんお世話になりました。写真も綺麗に撮っていただいてありがとうございました。義父はS川様とお風呂で楽しくお話ができたとよろこんでおります。わたしもれいこさんといろいろお話できればよかったと思っております。またお逢いできるのをたのしみにしております。えつこ」

 「では、出してきますね」
 「善は急げだね。ありがとう」

 切手を舐めて封筒に貼る。

 「S川さんがくれた返事の切手もあの…『れいこ』さんが舐めたのだろうかね…」

 義父に抱き寄せられ封を手にしたまま唇を重ね舌を絡め合う。

 「せっかくだからね…」

 十分…過ぎるほどに口の中が潤った。封の糊を舐めて閉じた。近くのポストに向かう。義父もS川さんと同じく達筆だ。『親展』と書いてある封筒をポストの差し入れ口にいれる。義父が宛名を書き嫁が封をした手紙がポストの中でコトンと音を立てた。

 自転車に乗った生徒が学校の方から帰ってくる。娘の帰宅ももうすぐだろう。
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