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わたしの放課後
第1章 おじさんとの馴れ初め

わたし、17歳。高校2年生。一応、名門校と呼ばれている私立の女子校に通っている。家から学校までは電車で1時間。4つ上の姉がひとり。進学して家を離れている。去年は両親と3人で暮らしていたけど、父は仕事の都合で半年前から単身赴任してしまったから、いまは母と2人になってしまった。
今日も学校が終わると駅へ向かう。切符を買って家とは反対方向の電車に乗る。3つ目の駅で降りるとある古書店に向かう。入り口のガラス戸を開けて中に入る。
「いらっしゃい。待っていたよ」
迎えてくれたのはこの家のご主人。奥さんは亡くなられていて、店の奥に続く部屋で一人暮らし。年齢は聞いたことはないけど…たぶん六十代…後半かな。わたしは「おじさん」と呼んでいる。
お店の電気は消されていて、入り口にはカーテンが引かれている。半分、休業状態だったそうだけど、わたしが通うようになってからはさらにその傾向が強くなってしまったと、おじさんは照れ笑いする。最近は、わたしのほかに、古くから知り合いのお客さんが来たときに開けるぐらいだそうだ。
わたしがおじさんと知り合ったのは、学校が早く終わって帰りに駅に向かう途中に通りかかった公園で開かれていた古書の青空市。
『これください。いくらですか?』
わたしが一冊の本を取っておじさんに渡す。気に入って文庫本は読破していた作家が若い頃に書いた本。文庫化されていなかったからお宝を見つけた気分。
『いらっしゃい。…ああ、値段はねここに貼ってあるんだ』
おじさんが裏表紙をめくって値段を書いた紙が貼ってあるのを見せてくれる。思ったよりずっと高かった。戸惑っているわたしを見兼ねたのかおじさんが助け舟を出してくれた。
『ちょっと高かったかな。でもお嬢さんに読んでもらえたらこの本もよろこぶね。ゼロ1つ取っちゃおう。それでよければどうぞ』
財布の中のお札の枚数を確かめなくては…と思っていたら、いきなりコインで買える値段になってしまって、また戸惑う。
『えっ、いいんですか? でも、それじゃあんまり…』
『いいんだ。お店もそろそろ畳もうかと思っていたところだし』
おじさんはわたしからお札を1枚受け取ると、丁寧にお釣りまでくれた。
『ありがとうございます』
今日も学校が終わると駅へ向かう。切符を買って家とは反対方向の電車に乗る。3つ目の駅で降りるとある古書店に向かう。入り口のガラス戸を開けて中に入る。
「いらっしゃい。待っていたよ」
迎えてくれたのはこの家のご主人。奥さんは亡くなられていて、店の奥に続く部屋で一人暮らし。年齢は聞いたことはないけど…たぶん六十代…後半かな。わたしは「おじさん」と呼んでいる。
お店の電気は消されていて、入り口にはカーテンが引かれている。半分、休業状態だったそうだけど、わたしが通うようになってからはさらにその傾向が強くなってしまったと、おじさんは照れ笑いする。最近は、わたしのほかに、古くから知り合いのお客さんが来たときに開けるぐらいだそうだ。
わたしがおじさんと知り合ったのは、学校が早く終わって帰りに駅に向かう途中に通りかかった公園で開かれていた古書の青空市。
『これください。いくらですか?』
わたしが一冊の本を取っておじさんに渡す。気に入って文庫本は読破していた作家が若い頃に書いた本。文庫化されていなかったからお宝を見つけた気分。
『いらっしゃい。…ああ、値段はねここに貼ってあるんだ』
おじさんが裏表紙をめくって値段を書いた紙が貼ってあるのを見せてくれる。思ったよりずっと高かった。戸惑っているわたしを見兼ねたのかおじさんが助け舟を出してくれた。
『ちょっと高かったかな。でもお嬢さんに読んでもらえたらこの本もよろこぶね。ゼロ1つ取っちゃおう。それでよければどうぞ』
財布の中のお札の枚数を確かめなくては…と思っていたら、いきなりコインで買える値段になってしまって、また戸惑う。
『えっ、いいんですか? でも、それじゃあんまり…』
『いいんだ。お店もそろそろ畳もうかと思っていたところだし』
おじさんはわたしからお札を1枚受け取ると、丁寧にお釣りまでくれた。
『ありがとうございます』

