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臨時ヌードモデル~梨果14歳の一年~
第68章 CMオンエア
携帯電話を眺める梨果をよそに友也が深刻そうな面持ちで話しかけてきた。

「父さん、美幸さんの事なんだけど……」

「美幸さん?美幸さんがどうした?」

一瞬、梨果がビクッと反応する。

「先月の日曜日に駅でバッタリ会ったんだ……じ、実は父さんたちには言うなと口止めされててしばらく黙っていたんだけど、余りに酷い話しだから俺の中だけで収めきれなくって……ううっ」

友也が涙を流し始めた。

(一体何があった……)

「美幸さんが……美幸さんが……」

友也は泣き崩れてしまった。梨果は黙って見守っている。


しばらくして落ち着いたところで友也の話しをゆっくりと聞いた。男子中学生には過激な内容だ。だが美幸の無念さを確実に伝えようと言いにくいであろう卑猥な言葉も避けずに話してくれた。

(許せない……女の子に暴力を振るった上に未経験の子を乱暴に犯すなんて……)

「そんな……美幸ちゃん。私が協力してあげられなかったから……」

黙って聞いていた梨果が突然立ち上がった。

「梨果?……どうした?」

「おじさん、何してるの?美幸ちゃんの所に今すぐ行こう!」

「何をしに?」

「何をって!美幸ちゃんを連れて河海社長を訴えにだよ!」

「ダメだ!そんなこと美幸さんは望んじゃいない!」

「だけど!!だけど……ううっ……うう、うぁぁぁあん……」

涙を流す梨果。

「私たちに出来ることはないよ。暴力は許せないけど、彼女だって逃げ道が無い訳じゃないのだから……いま私たちが何かしたらこの陵辱に堪えた事さえ無駄になってしまう。」

賢い梨果にはそんなこと解っている。ただじっとしていられなかったのだろう。

「友也、よく言ってくれた。ありがとう、辛かったな……」
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