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第87章 新生クロッキー会③

「大丈夫そうかい？」

富山氏が確認してきた。

「ええ。」

「じゃあ始めるか。」

いわゆるサービスタイムである。富山氏と真田氏がリピーターを増やす手段として提案してきた企画。講師と梨果本人にも了承は得ている。

（具体的な内容は説明していなけど……）

「ではスカートの中を覗いても構いません。」

司会の富山氏が宣言する。

「ええっ！マジか！」

「うひょひょ！そりゃたまらないな！」

再び群がる男性陣。

「おおおっ！！……うっ、やばっ！やばすぎるよこれ……」

「うはぁ……この脚の付け根とお尻のお肉との境界部分に男のロマンが宿っているよね。」

「水着がびっしょり濡れておまんこの形がリアルにわかるね……」

「綺麗で真っ白な太ももにしゃぶり付きたい……」

「せめてこの水着の上からでもいいから亀頭を押し当てたい。」

四つん這いの梨果の尻の下に男たちが並び、屈んで覗き上げている光景が異様だ。

「ううっ……マズい出そう……」

「トイレに駆け込みたい……でも描かないと。」

梨果に直接降り注ぐ男たちの卑猥な感想。そして容赦なくそこを模写される鉛筆の走る音。

「いやぁ……恥ずかしい……」

羞恥に耐え切れなそうな梨果。手足が震えていた。

順番に梨果のスカートの中を覗き込む受講者たち。そして様々な角度でスケッチに勤しんでいた。そして書き終えると足早に教室から出て行く。トイレに行き二発目を出しに行ったと思われる。

「あのーそろそろよろしいかと……」

娘の羞恥した姿に見るに見かねたと思われる父親である講師の言葉。

「そ、そうですね、終了としましょう。」

全員が教室に戻ったところで富山氏が再び司会者となる。

「フリータイム終了でーす。」

自席に戻る受講者たち。

「先生、最後に一言。」

「はい。イラストでもアニメでもどんなジャンルであれ人物であれば元の姿は現実の人間です。とにかく本物を見て何度も何度も描いてください。それが上達への道です。頑張ってください。」

「では本日のクロッキー会はここまでにいたします。定期的に開催しますのでまたのお越しをお待ちしております。ありがとうございました。」

パチパチパチパチパチパチ

受講者たちは出口で梨果に見送られて順々に出て行く。みな梨果に手を振り笑顔で帰って行った。