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臨時ヌードモデル~梨果14歳の一年~
第92章 ドタバタ勉強会
しかし洗い物を終えた頃になると全く物音がしなくなった。

(あれ……?)

気になったので二階の様子を見に行く。

「みんな、どうした?」

静まり返る友也の部屋の前の廊下で佇む梨果と美月に声をかけた。

「あ、おじさん。えーと、そのー……」

困惑し目線を泳がせる梨果と美月の間から部屋の中を覗き込むと友也が正座をして、奏音はシクシクと泣いていた。

「……ごめんよ、奏音。」

「……」

梨果の顔を見て目で何があったのか訊ねる。

「みんなでからかい半分で部屋を探索したら意外とたくさん出てきちゃって……」

梨果が小声で囁く。

「出てきた?」

「エロ本が!」

空気を読まず美月が直球で言う。しかもこんな時に限って声がでかい……

「ふえええ……ん!!」

美月の声に反応して奏音が号泣してしまった。

「いやいや、奏音さん、男子中学生なら普通だから……」

梨果と美月の間を割って部屋に入り奏音にそう言った。

「いえ、普通ではありません。この本には18禁って書いてあります!私たちはまだ14歳です!」

ド正論のストレートパンチ!

「う……まぁ、そうなんだけどとにかく持っているものなんだよ。」

「……百歩譲ってそうなのかも知れません。でもきっとそれも私のせいなんです。こういうことに奥手な私に飽たのだと思います。だからこんな本で……」

「いやいやいや!そうじゃなくて!」

友也が否定する。

「そうそう。それとこれとは別腹なんだよ。」

「ちょっとおじさん、別腹ってなによ?」

(梨果ー!!いま話をややこしくしないでー!)

「とにかく!友也は正常な健康優良児だと思うよ。奏音さん心配ないから。あとは2人で話し合って。ほらほら梨果も美月さんも出て出て。」

男女比2:3では分が悪い。半ば逃げるように友也の部屋の戸を閉め梨果と美月を連れて居間に戻る。
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