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臨時ヌードモデル~梨果14歳の一年~
第100章 晴れ着の準備
上野まで出て新幹線に乗り継ぐ。

「その服可愛いね。」

梨果はきちっとした服装をしていた。トラッドなニットのアンサンブルにフレアスカートを穿いていた。

「それなりの所に行くってことでしょ?」

「そうだね。」

改めて中学生なのにしっかりした子である。


京都駅に着くと17時を回っていた。迎えの車に乗り列車内で予約したホテルへ向かう。

「当日によく予約取れたね。」

「うーん、カード会社様々だね。」

「あー、例のブラックカード……それでこの車も……」

「あまり活用する機会がないから本当はいらないんだけどね。周りが持てとうるさくて。」

「“しがらみ”ってやつ?いろいろ大変なんだね。」

「うん……きっとこれからもっと大変になる。」

「……」


ホテルに着いて部屋を案内される。

「ロイヤルスイート!!」

「ね、こうやって勝手に過剰な部屋を手配されるんだよ……一晩泊まるだけなんだから適当な部屋でいいのに。」

「他に空いてなかったんじゃない?でも凄いよ。ほら外見て!京の街が見渡せるよ。素敵!」

「ふふふ、梨果が喜んでいるならいいか。」

「このあと人に会うの?」

「ああ、19時にこの近くの料亭で会食をすることになった。」

「どんな人?」

「伝説の芸妓さん。」

「伝説の芸妓さん!どんな知り合いなの?」

「正確には元芸妓さんね。今は置屋の社長さんかな。昔お世話になってね。」

「へー……なんか緊張する。」

「大丈夫。人をもてなすプロ中のプロだからね。」

「そういうことじゃないの……私お化粧しなくちゃ。」

荷物から化粧ポーチを取り出して急に化粧をしだした。
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