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臨時ヌードモデル~梨果14歳の一年~
第103章 古川文学賞授賞式
「お待たせしました。一条院先生、会場入りお願いいたします。」

「タレントさんの次に入るのか……」

「あはは……ちとツラいね。」

苦笑する梨果。

大扉が開かれるとスポットライトが当てられた。シャンデリアが下がる大きな会場にたくさんの人々が円卓に座っており、壁際には報道陣のカメラが乱立していた。

「きゃー腕組んじゃおー!」

「ちょ!梨果?!」

腕にしがみつく梨果と会場に入る。まるで結婚披露宴だ。司会者の紹介と拍手の音。ばつが悪くて歩きながらペコペコとしてしまう。
後ろに友也と松乃が付いて来ているのだろうけど気にかけることは出来なかった。

「ふふふっ、おじさんもうちょっと堂々としなよー」

「梨果さんの言うとおりですよ先生。」

後ろを歩く松乃にも注意されてしまった。

ボーイの案内で円卓に座る。正面には舞台が設営されており、金屏風の前に花をあしらわれたマイクスタンドが立っていた。

私が腰を下ろすと拍手は鳴り止んだが、ザワザワと特に報道陣席が騒がしかった。

「まあ、古川賞受賞者が謎の美少女と腕組んで入場すればそうなるよね……」

友也が呟く。


式典が始まり主宰者数名の挨拶の後、授与式が行われた。通常壇上には受賞者1人で上がるのだが、なぜか私だけ梨果がついて来た。その時も会場内がざわついた。

「ちょっと梨果だめじゃないか。」

円卓に戻った際梨果を叱る。

「松乃さんと相談して行っちゃえ行っちゃえって事になったの。」

「はあ?松乃さん貴女も意外と悪戯好きなのですね……」

「うふふ、皆さんの驚く顔が本当に愉快でしたわ。佐藤繁さんに負けないくらい注目されてはりましたよ。」

「なんか梨果さんと松乃さんってよく似てる気がする……」

友也が的を射たことを言う。

(ほんとそれね。簡単にいうと天然の大物気質……)

「それよりおじさん、受賞者挨拶はもっと気の利いたこと言えなかったの?隣で聞いててヒヤヒヤしたよ。ユーモアが効いた佐藤さんのスピーチとは大違い。」

「人前で喋るのが苦手なのだよ……タレントさんと比べないでおくれ……」

「人前で脱ぐより楽だよ。」

(こら、梨果!しーっ!)
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