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なりすました姦辱
第4章 隔絶された恋人
 つまりその意味では、必ずしも姦さなければならなかったのかと問われると、その答えは否だった。ノートパソコンに残されていた動画を無視し、最終選考の課題レポートの不出来を認め、結局は事なきを得た冤罪を許しさえすれば、彼女たちは姦されることなく、奴隷として過ごすこともなかったはずなのだ。

「あ、愛梨……、あ、愛梨……うう……」

 名を呼んではならないとわかっているのに、声にまで出して拳を速める。肉棒の裏側の筋が攣り始め、濁流が尿道をせり上がってきても……結局、直前まで急襲しておきながら、尖端の小孔からは、白濁のひと雫も出ないのだった。

 ずっと、この繰り返しだ。

 思い返せば、この肉体に宿って以来、こんなにも放出せずに過ごしているのは初めてだった。股間が重く感じる。出ないなら出ないで萎んでおいてくれれば良いものを、鬱々とした渇望は充溢し、肉棒は常に漲っていた。

 コイツが、何を求めているかは、わかっている。

 気づいてしまったのだ。
 いや、公園で愛梨の唇に忌避の言葉を読み取った時、とっくに気づいていたのを、認められずにいただけだ。

 こんなに悶々としていては、ほとんど眠ることはできなかった。
 二日間、何も口にはしておらず、事あるごとに胃が悲鳴を上げている。

 しかし、外に出てはならない……決して。

 何度目か知れない寸止めに見舞われて朦朧としていると、

「おい……」
 声が、聞こえてきた。「……おい、お前」

 ──お前、俺のカラダをどうしてくれてんだよ。ちゃんと丁寧に扱っといてくれよ。

 うるさい、お前こそ、俺のカラダを返せ。愛梨も。
 どうやったら戻れるんだ。

 俺が知るかよ。
 でも、いつかは元に戻るのかもしれないぜ? 
 ただその前に、俺のカラダがなくなっちまたら、それも実現しないかもな。

 ……。

 安心しろ、ちゃんとそれまで、この女は可愛がっておいてやるから。
 俺のこと……いやお前のことか、この女、だいぶん惚れてるみたいだな。頼めば何でも言うこときいてくれるぜ?

 元に戻ったら、二人がイイ感じに過ごせるように、色々……ひひっ……何から何まで仕込んどいてやるから、楽しみにしておけよ──
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