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どうやら私は媚薬を持っているらしい
第1章 欲求不満の同僚
さっきからちらちらと見ている、隣の席の同僚。

あまりにも見すぎていて、鈍感な私でも気づく。

「ねえ、遠藤。」

「なに。」

「そんなに見られると、困るんだけど。」

キーボードを打つ音が鳴り響く。

遠藤は、無表情だ。

「俺、そんなにおまえの事、見てた?」

「見てた。」

そしてまた、無言の時間が始まる。

「なに?なんかあったの?」

「うーん。別に何かって事じゃないけど。」

だったら、仕事しろって感じだ。

「相談なら乗るよ。」

「へえ。」

なんだ、相談系だったのかと、今更気づく。

「言ってみなさいよ。」

「ああ…ストレートに言うと。」

遠藤は、私に近づくと耳打ちをした。
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