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午後四時までの性隷
第18章 露呈した被虐性愛
「アイさん、逃げないんですね」

縄で上半身を縛られた格好でどう逃げろと…。

「こっちを向いてください、アイさん」

「む…向けません」

「こんなに美しく撮れているのに?」

榎木さんがスマホの画面を私に見せつけました。

寒々とした階段ホールの壁に両手を付き、お尻を突き出すひとりの女。

上半身は縄で飾られ、下半身はピンクのショーツが丸見えになるまでスカートがめくれ上がっている。

その先には仄暗い階段が続き、まるで暗黒世界に降りていくようです。

女のバックショットが写っているのに、華々しさなどそこにはありません。

なぜなら顔を背けているから…。

現実ではない、自分ではない存在がそこにあるとしか思えませんでした。

しかし、そこに写っているのは紛れもなく私自身です。

「や…やだぁ…」

「僕には背中越しでも、アイさんが嫌がっているようには見えませんがね」

榎木さんは今度は私の股間にカメラを向けました。

「そ…それだけは止めてください!」

雫でびしょ濡れになった秘部をカメラに撮られることは、恥ずかしさの極みです。

「では他のことならいいんですね?」

「いや…。そ…それは…」

反論することができませんでした。

「じゃあカメラの方を向いてください」

ちらっと榎木さんを見た瞬間、シャッターが切られました。

カシャ。

「ほら、アイさん、こんなにいい表情をしている」
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