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午後四時までの性隷
第18章 露呈した被虐性愛
液晶画面に写った私の顔には困惑の色だけではない、他の色も写っていました。

ピンク色に染まった頬。

紅潮とはこういうことをいうのでしょう。

眉間にはわずかにシワが縦に走っています。

泣きそうでは恥ずかしそうな表情なのに、その奥には違う感情が含まれているかのよう。

そうです。

気持ち良さが見え隠れしています。

私が初めて緊縛グラビアを見た、あやめさんの表情に似ていました。

やはりあの表情はお芝居ではなかったんです。

気持ち良さで喘いでしまう顔だったのです。

いや、あやめさんはお芝居でも、私のような女の気持ちを表情で代弁していたのかもしれません…。

今、自分がそれを体感してわかりました。

プロのカメラマンだからこそ切り取れる場面だとばかり思っていたのに、榎木さんでもやすやすと撮れてしまうほど、私の顔は私の心を映し出していたのです。

「こ…これが、わ…私…」

「そうです。これがアイさんです。ありのままのアイさんですよ」

ありのままの私…。

「恥ずかしさを性的快感に変換できる、マゾヒストとしてのアイさんの姿が垣間見えます」

私がマゾヒスト…。

自覚したことは一度たりともありませんでした。

ただ、サディストではないことはわかっています。

受け身の方が楽チンだと思っていましたから。

でもそれは楽じゃなくて、心のどこかで受け身を望んでいたのかもしれません。

「アイさん、もっといい顔を見せてください」
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