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火照るあなたの横にある小説
第1章 明かりのむこうに
夜、久しぶりに雨が降った。
灯がふと電気を落とすと、部屋には雨音と、ぬくもりだけが残った。

「澪、こっち向いて」

呼吸が近づき、唇が触れあう。
それは優しく、けれど深く。
欲しいものを知り尽くしたふたりの、確かな口づけだった。

灯の指先が澪の脚の内側に触れたとき、
澪の身体は小さく震えて、瞳が熱を宿す。

「もっと、灯で照らして」

澪の願いに応えるように、灯はその身を重ねた。
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