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火照るあなたの横にある小説
第1章 明かりのむこうに
朝が来るころには、雨もやんでいた。

灯はそっと澪の髪を撫で、眠る横顔に口づけを落とす。

「きっと、この先も大丈夫」

灯の声は、夜の続きのようにやさしくて、
澪はそのぬくもりに微笑みながら、また目を閉じた。

本のなかでは語りきれない、ふたりだけの物語が、
いまも、そっと紡がれ続けていた。
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