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大きなクリの木の下で
第9章 由里子の家

母の登喜子に磨りガラス越しに覗かれているとも知らず、
由里子のフェラチオは熱を帯びて行く。

ジュルジュル…じゅぽじゅぽ…
口の端からこぼれ出た粘っこい唾液が糸を引いて洗い場のタイルに落ちて行く。

「あああ!ダメだぁ!出ちゃいそうだよ」

「いいのよ、出して…
私の口の中にあなたのエキスで一杯にしてちょうだい!」

病室で密かに楽しむフェラチオとは次元が違った。
音を立ててはいけないと少なからずセーブしていたのだが、
今は誰にも咎められる事もないのでバキュームフェラチオは凄まじいほどに激しい。

竹本は決して早漏ではないのだが、
ここまで激しく責められると自分を抑える事が出来ない。

「ああっ!!出る!出る!出ちゃう!!」

情けない声を張り上げて竹本は男のエキスを彼女の口の中におもいっきり放出した。

『逝っちゃったのね…』

男をあっという間に逝かせるなんて
我が娘ながら鼻が高いわ。

奏功するうちに「あまり時間を使っちゃうとお母さんが心配して覗きに来るかもしれないから出ましょうか?」という娘の由里子の声にハッと我に返った登喜子は音を立てずにソッと脱衣場のドアを閉めた。

『あの二人、うまくいくといいわね』

夫の世話だけで残りの人生を費やすのかとガックリしてきたが、ようやく余生の楽しみが出来て生活にハリが出そうだった。
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