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大きなクリの木の下で
第3章 同窓生の美代子

二人が出ていってから、静香は急いで下着を履き替えた。

履いていたショーツはもちろんのこと、ショートパンツにまでうっすらとシミを作っていた。

『よかったわ…こんなにも濡れていたのが美代子にバレなくて…』

大場美代子とは大学に在籍中からウマが合った。
考え方が似かよっているというよりは、
何かと優柔不断な静香の代わりにズバッと何事も決めてくれた。
それがまた、一度も誤った進路ではなく、
いつも的確で、いつしか彼女を羅針盤のように頼るクセがついていた。

特に男性との交遊には厳しくて、
彼女が認める男としか付き合う事を許されず、
お陰で大学時代も、そして今も彼氏と呼べる存在を彼女から許してもらえなかった。

もとより、静香には宗一という養父の存在があり、
彼が義理の父親でもあり、恋人を兼ねてくれていたので
彼氏と呼べる男友達がいなくても静香は不自由はしなかった。

竹本くんを送ると言って部屋を出てから
30分ほどで大場美代子が戻ってきた。
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