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マネージャーは知らなかった、彼の欲望
第3章 その手の先にある熱
口づけは深く、呼吸を奪うほど長い。

舌が触れ合うたび、全身の力が抜ける。

年下の男にこんなふうに求められるなんて──

屈辱でも、劣等でもない。

ただ快感と、守られているという不思議な安堵。

「もっと、俺だけ見て」

唇が離れ、額を合わせたまま彼が言った。

視界いっぱいにあるのは、飢えたような熱。

そこに映る私は、マネージャーではなく一人の女だった。

羞恥より、胸の奥に広がる甘い疼きの方が大きい。

私は小さく頷き、絡められた指に力を込めた。

その途端、恒星は堰を切ったように私を抱きしめ、シーツが大きく擦れる音だけが静かな部屋に満ちた。

年下の男に求められる快感──


初めての感覚が、肌の奥、心の奥へじわりと浸透していく。

息を合わせるたび、支配と甘さが渦を巻き、とうとう理性の扉が開きかけた。

「凛さん……離さない」

耳朶に落ちた声が熱を帯び、私はすべてを委ねる覚悟で目を閉じた。
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