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第4章 仕事と、欲望と

「……これ、どういうこと？」

スマホの画面を突きつけた瞬間、恒星の表情が固まった。

映っていたのは、人気若手女優とのツーショット写真。

路上で、帽子とマスクをしていたって、バレるに決まってる。

「まさか、デマだよね？」

自分の声が、思ったよりも尖っていた。

恒星は、わずかに眉を動かしただけだった。

驚いた様子も、弁解もない。

その沈黙が、余計に腹立たしかった。

「否定しないの？　事務所としての対応、どうするつもり？」

「それ、マネージャーとして言ってる？」

その一言に、言葉が詰まった。

「それとも……女として？」

一瞬、心臓が跳ねた。

まっすぐな目で見つめられると、逃げ道がなくなる。