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第5章 抱かれて、愛された

そのまま唇が重なり、指先が服の隙間から忍び込む。

くすぐるような優しさと、激しさの予感が背筋を這う。

何も考えられない。ただ、感じるだけ。

「……好き。凛さんが全部、欲しい」

その言葉に、涙がにじんだ。

ようやく言えた気がする。

「……私も、好き。ずっと、あなたが欲しかった」

心も体も、ようやく一つになれた。

これはただの快楽じゃない――

愛されたと、初めて思えた夜だった。