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異世界に飛んだら殿下がバナナを握っていた件について
第1章 誰かこの状況を説明してください。

ここ数週間、残業が長引いて帰るのは終電間際も相まって、コンビニに寄ってやけで酎ハイを飲みながら歩いていたのが行けなかったのかもしれない。
雨上がりの何処にでもある水溜まりを、パンプスの先で踏んだならばあら不思議。
何処ぞの小説のように光、私はシュン!とのみ込まれた。
「···えっ?」
「···は?」
ギュッ閉じていた目を開ければ、そこにはやたらゴージャスなベッドに腰かけて、やたらゴージャスな軍服を着た、やたらイケメン(金髪碧眼)が足の中心に手やり、ご自分のバナナを握ってシュコシュコしていた···ました?(ちなみに今は手は止まっている)と目が合って私達はパチクリと瞬きをした後で、お互いにハモったかのように声をあげた。
両者、暫く沈黙。
後···。
「あ、あぁ、···えと···しっ、失礼致しましたぁぁぁ!!!」
これは夢だ。
そうに違いない。
だってこんな事ありえない。
「···待て」
「ヒィ!!?」
回れ右して部屋から出ようとすれば、咄嗟に掴まれた腕時計。
あの、それ···バナナ掴んでいた手じゃないですよね···?

