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第3章 【執着、する愛】

3ヶ月記念を迎えた頃には、少しだけすれ違って
小さな喧嘩も経験した
原因はやっぱり嫉妬、独占欲の表れ
旦那さんとエッチするのに教えてもらえなかった
“今日は行けません”とだけだったから
他の理由だと思ってたけど後で旦那さんとだって
知って、頭に血が昇ってしまったの
謝らせたいわけじゃない
隠し事したくないけど面と向かって他の人と
エッチするとか言えないのもわかるよ
そんなの全部、わかっててお付き合いしたのに……



ごめんなさい、嫌な言い方しちゃいましたよね
嘘つきって言って
まりさんに泣いて謝らせちゃった
喧嘩したいんじゃないんです
全部好きだから本当は少しでも長くラブラブしたい
もう喧嘩は終わりです
大好きなんです
仲直りしてください



3ヶ月記念日は私がうんと甘やかせて愛してあげます



まりさんが思いの外落ち込んでしまって
私はかなり焦った
でもちゃんと話し合えば解り合える
私たちは誰がなんと言おうと恋人同士なのだから…



その日は日中デートを申し込んだ



ヒルトンプラザホテルの中に入ってる中華でランチ
ここはフカヒレが有名なお店だった
何時もよりちょっとおしゃれさんな格好での
お出かけに私たちのテンションは爆上がりだ
最寄り駅で待ち合わせ、
ちょっとだけ周りを見渡してから手を繋ぐ…
地下鉄はなかなか込んでいた…
おかげで密着しても怪しまれない…
列車の走行音が私たちの会話を二人だけのものにする…



「もうずっと疼いてるの…かおるは？…」


「私はいつも通りだよ…」



ホテルに着いてエレベーターに乗ると
お店のフロアまで唇を貪り合う…
壁に押しつけられ激しく舌を絡めあった…



頬を赤らめながら店内へ…
エレベーターが開くと
ワンフロア全てが店舗ですぐ受付のカウンターだ
さほど背の高くないがっちりめの支配人が出迎えてくれた
窓際の席までお店のスタッフが案内してくれる…