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初恋を奪った皇太子は、私を逃がさない
第1章 運命の舞踏会

私は公爵令嬢のリディア。スクールを卒業して、初めての舞踏会に来ていた。
お父様からは「踊った相手は、忘れるなよ」と言われている。
でも、果たして私と踊ってくれる貴族の方なんているのだろうか。
壁際にそっと立ちながら、私は舞踏会の喧騒を見つめていた。
煌びやかなドレスの令嬢たちは、次々に舞踏の相手に誘われていく。
笑顔で手を取られ、軽やかにホールへ舞い出ていく姿が、まるで夢の中の光景のようだった。
私も──。
そう思って、意を決して顔を上げる。
けれど、目を合わせるのは難しい。
気づいてもらいたくて視線を漂わせても、誰とも目が合わない。
いや、合っても、すぐに逸らされてしまう。
お父様からは「踊った相手は、忘れるなよ」と言われている。
でも、果たして私と踊ってくれる貴族の方なんているのだろうか。
壁際にそっと立ちながら、私は舞踏会の喧騒を見つめていた。
煌びやかなドレスの令嬢たちは、次々に舞踏の相手に誘われていく。
笑顔で手を取られ、軽やかにホールへ舞い出ていく姿が、まるで夢の中の光景のようだった。
私も──。
そう思って、意を決して顔を上げる。
けれど、目を合わせるのは難しい。
気づいてもらいたくて視線を漂わせても、誰とも目が合わない。
いや、合っても、すぐに逸らされてしまう。

