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新人警察官の拘束体験研修
第2章 第二部 前章 口枷
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男性講師は休憩に入る前、参加者に「休憩後、もう一度体験してみたい拘束を紙に1つだけ記入してほしい」とも伝えていた。

参加者の女性12名は休憩時間を終え、足取りも軽く、上機嫌で戻ってきていた。彼女たちは持ち前の推理力を駆使して、この研修の後に起きる出来事を確信していた。

道場の入り口には、ただ〇を付けるだけの用紙が置かれていた。縦に拘束具、拘束衣、フィルム、縄と記載された項目から1つだけ〇で囲い、あとは設置されていた投票箱に入れるだけだった。

講師陣はまだ道場に戻っていない。彼女たちは畳の上で脚を崩し、リラックスしていた。

そこに投票箱が男性講師に届けられた。男性は投票箱をすぐさま開け、折り目がついた用紙をペラペラと捲っていた。

男性は「困ったもんだ…」と笑みを浮かべ、頭を抱えた。

拘束具を担当した女性講師が「どうでした…?」と近付いてきた。

男性講師は「全員です…」と言うと、彼女は笑みを浮かべた。
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