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魅惑~甘く溺れる心と身体。
第16章 さようならを貴方に~誰かあたしを拾って愛して。

 あたし、いつからこんな卑猥な身体になっちゃったんだろう。

 結局、あたしは唯斗さんじゃなくても――。
 誰でも良かったっていうことなのかな……。

 穢らわしい。
 お母さんも唯斗さんも、きっとあたしのそんな穢らわしいあたしの本心を見抜いていたのかもしれないね。


「あたし、おじさんを誘惑できてる?」
 訊ねれば――。
「もちろん。君とセックスしたいな」
 おじさんの鼻息が荒くなった。

 あたしの膝にあった手は、太腿へと移動していく……。
 擦られれば刺激を求めて膣が疼きはじめる。

 どうしよう、中。
 また濡れてきている……。


 ――正直。
 もう、どうでも良かった。
 あたしを必要としてくれる人なら、抱かれてもいいと思ったんだ。

 もしかしたら、あたし、これで生きていけるかもしれない。
 この卑猥な身体を売って、お金を稼いでいけば、ひとりでも生きていける……。

 あたしは誰かに必要とされているって思えるし、相手もあたしでストレス発散できる。

 これで、お父さんの元に戻らなくても――あたし、ひとりで生きていける。

「ご家族はどうしてるの? もしかして、家出?」
 おじさんはあたしが考えていることを読み取ったかのようにピンポイントで訊ねてきた。


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