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魅惑~甘く溺れる心と身体。
第16章 さようならを貴方に~誰かあたしを拾って愛して。

 もちろん、アナルセックスは初めてじゃない。
 唯斗さんの時はあんなに感じたのに、今は何も感じない。
 それどころか痛みが増すばかりだ。

「あああああっ! ぐるじぃ、ぐるじぃいいいっ!」
「愛しているよ、澪。わたしの妻よ!! ずっとずっとこうして繋がっていような……」

 こんな愛、いらない。
 あたしよりも自分の欲望を優先するこの人は、唯斗さんとは比べものにならないくらい自分勝手だ。

 だけどそれはあたしも同じだった。
 無理矢理唯斗さんを奪おうとした。

 唯斗さんは姫実花さんのことが好きだったのに――……。

 あたしが、邪魔したんだ……。
 だから唯斗さんは怒ってあたしの手を振り解いて姫実花さんを追いかけた。

 ワガママで自分勝手なあたしは、無理矢理組み敷くこの人にしか愛されない運命なんだ……。


「っひ、っぐ……ああっ」


 パンパンパンパンッ!
「これはなかなか、締めつけがいいじゃないか!!」
 深い挿入を何度もされて、中でパンパンに膨れている。
「っひ!」

 幸せを奪おうとしたあたしに幸せになる権利なんてない。

「ごめんなさい、ごめんなさ……」

 涙が散っていく。
「今さら謝るか! まったく、わたしが散々お前のおまんこを舐めてやっただろうが! わたしのおちんちんを汚物呼ばわりして、なんたるワガママな妻だっ!」

「っひ、っぐ……っひ」

 アナルから圧迫感が消えた。


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