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魅惑~甘く溺れる心と身体。
第17章 ただ腕の中で漂う。

 ――。
 ――……。



『見ろよ、こいつ脱糞してやがるぜ!?』
 あたしを囲んで見下ろし、指さして笑う男の人たち。
 気がつけば、あたしは全裸で腰を落としたままの――いわゆる排便する格好でしゃがみ込んでいた。

『きったねぇ、汚ねぇっ!』
 アナルからはニュルニュルと音を出しながら肉壁を押し広げて落ちていく。
 止めたいのに止められなくて、次から次へと便はするすると落ちていって、蜷局を巻く……。

『長いうんち! 見ろよ黄土色の脱糞だ、汚ねぇっ!』
 罵る声は終わるどころかさらに拡大していく。

「……っひ」
 怯えるあたしに、集団の中のひとりが動いた。
 その人は中背で膨れた下腹部に頭のてっぺんの毛が少なめの――。
 あたしと結婚すると言った、あのおじさんだった。

『そんなだから捨てられるんだ、自分勝手な醜い小娘がっ!』

 片手を上げて、あたしのお尻を叩く。
 みんなの前でお尻をたたまれ、平手を打つ。

「ごめんなさい、生まれてきてごめんなさい。どうか許して……」
 必死に謝っているのに、全然許されない。


『じゃあ、その淫らな尻孔でお前がここにいる全員のペニスを咥え込んで、俺らをイかせることができたら許してやるよ』


 集団の中のひとりがそう言うと、反り上がった赤黒く勃ち上がった肉棒を鎮めてきた。
 本来は挿入れられる場所じゃないそこは排便する以外、普段はしっかりと閉じられている。


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