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魅惑~甘く溺れる心と身体。
第10章 ラブラブデートで蕩ける身体。

「……ふ、ぁ!」
 2本の指は第2関節まで入り込み、折り曲げられた。
 そこっは、だめっ!
 指がお腹に向けて曲げたり伸ばしたりを繰り返す。
「――んっ!」
 あたしは椅子から腰をずらし、小刻みに揺らしてしまう。
 膣内にあった蜜は溢れ出し、やがて太腿を伝って流れはじめる。

 最後に強く動いた瞬間、あたしの意識が霞んだ。
 あたし、指だけでイっちゃったんだ……。


「あ……ふ……」
 唯斗さんの肩に寄りかかって、そのまま膣内がびくびく痙攣しているのが判る。


「澪ちゃんが食べたい」


 ぼそっと耳元で囁かれる。

「ゆい、と、さ……」

 一度果てた身体は敏感に感じ取っている。
 ほんの少しの刺激だったとしても、あたしを快楽へ誘うのは簡単なことだ。
 耳孔に触れたその吐息だけでも、今のあたしにとっては刺激になる。


 恥ずかしい。
 よりにもよって映画館で、しかも他の人たちがいる中で果ててしまうなんて!!

 だけど、唯斗さんに触れられるのは少しも不快じゃない。
 それどころか、あたしは唯斗さんの熱を求めている。

 だから、あたしは両手を抑えたまま、コクコクと頷いた。
 幸い、映画はそれからすぐに終わった。
 もちろん、内容を理解できるまでの余裕はあたしにはなく、ただただ唯斗さんの指に翻弄されまくっていた。


 唯斗さんがあたしの手を引いて歩き出す。
 その途中、唯斗さんは無言のまま――。


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