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第5章 キスとキズ

聞き終えたカズヒトは渋い顔をした。

「言い出した時はさすがに驚いたさ。でも結果的に取り巻きの人員整理できたし悪いことばかりじゃなかったよ…良いことずくめでもないけど」

「…そう」

「結婚するって聞いて、正直ホッとした」

「五十鈴さんのこと嫌いになったわけじゃないけど…私はちょっと勝手じゃないかな、って思った…」

「ずっと俺に執着される方が困るよ、応えられないんだから」