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銀狼
第9章 禁忌の果実を貪れ──


やめてほしいわけじゃない。


“ 直接っ……触って…… ”


そんなことまで口走りそうだ。

ドレスの上からなんて寂しい…。

敏感な場所を責められれば責められるほど、布越しの切なさが理性を侵す。


もっと触れてほしい。


でも



「…ローッ……ハァ、わた し……」


「──…」



控え目な声を絞り出す彼女から、恥じらいの奥に見え隠れする迷いがある。

躊躇うセレナの内にあるのは羞恥だけではない。


…それはローにも筒抜けだ。



「……お前は何を見ている?」

「……っ」



動きを止めた二人が見つめ合う最中( サナカ )

手を伸ばした彼は、掌でセレナの視界を覆った。




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