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銀狼
第9章 禁忌の果実を貪れ──
口に広がる甘さはセリュスの実のせいなのか、彼の舌のせいなのか…既に思考が麻痺してきた。
視界が霞み始めたのは、上手く呼吸ができないせいだろうか…。
その判断すらつかない彼女の胸に、ローの首にさがる紺青色の宝石がピタリと当たる。
身体中の血が沸騰したように熱く駆け巡る彼女には、その石の冷たさが心地よかった。
「…‥ッぷはっ………ハァ……ハァ‥‥あつい、‥はぁ…‥熱いわ…!!……ロー…っ」
「…ふっ…、私もだ、セレナ…」
「──んン…!! ……アっああ…」
「死ぬほどの量は喰わせていないから安心しろ…」
唇を離したローは皮を吐き出し、その舌が彼女の全身を味わい…這い尽くす。
それはまるで甘い果汁を彼女に塗り込み、全てを覆うかのような念入りさ。
「……ぁ‥ああ‥…ッ─ハァっ‥‥ああ‥」
栗立つ肌がざらつく舌と摩擦し合う。
自分の喘ぎと心臓の音が、耳に五月蝿い。
どこを這っても感じてしまう…
セレナはヨガり悶えていた。