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銀狼
第11章 儚き運命
「──…」
彼の言葉のひとつひとつに
其処にいる者達はじっと耳を傾けた。
暫くの沈黙を
誰ひとりとして破る者はいない──。
《 人に踏まれ穢された時…… 》
──…人
「…お…俺達のことか?」
永遠のような時間が流れて
ある兵士が隣の兵士に尋ねた。
《 其の時こそが…滅びの始まり 》
そんな中
「違うわ…!」
「……!? 」
突如、背後から聞こえた女の声に
兵達は一斉に後ろへ振り返る。
《 ──…終焉の訪れ 》
「…わた…しの…っ…──わたしのことよ…!! 」
何時からその場所にいたのだろうか。
…セレナの唇は震えていた。