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銀狼
第13章 afterwords
わたしにとってのローはまさに
《 失われゆくもの 》の象徴です。
失われるもの、滅びゆくもの…
歴史が過ぎ去り後から過去として振り返れば、それを美しく語る人もいるでしょう。
しかし滅ぶ側からしたら、こんなにも悲しくやりきれない。
──そしてその思いが語り継がれることもまたありません。
" オオカミ " について学んだ時、わたしはとにかく切なかった。
神話の世界では孤児を育てたりと慈悲深い動物としての扱いをされる一方で、実際は人間に危害を加えるからと世界中で殺されてきた彼等は
何を思い、滅んでいったのか…。
これはあくまで、多くの犠牲の中のひとつの例でしかありませんが。