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銀狼
第4章 月夜の陵辱
───
「……ハァ…ハァ……っ…ハァ…」
生まれて初めての果ての余韻──。
上手く受け止めきれる筈もなく、セレナは大きく胸を上下させて発作にも似た苦しさに堪えた。
視点の定まらない虚ろな目が、尊厳を奪われた彼女の絶望を表している…。
「──…」
一連の様子を黙って見つめていた銀狼の無慈悲な瞳が彼女の妖声に反応してギラリと色を持ち
そして…尖った耳が僅かに動いた。
男は不意に腰をあげる。
「もういい……お前たち」
銀狼の言葉に従い、セレナに群がっていた狼達は舌をしまうと彼女から離れた。
祭壇を降りた銀狼は足元に横たわる女を見下ろす。
「ハァ…──っ」
此方を観察する男の視線を感じても
ぐったりと脱力したセレナには、もはや裸体を隠す余裕もない…。
銀狼はその場に片膝を付き、そんな彼女の背に手を添えて身体を引き起こした。