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銀狼
第4章 月夜の陵辱
そして彼女の顔を覗き込む。
空( クウ )をさ迷うセレナの瞳と、ゆっくりと視線を絡ませた。
「馬鹿な娘だ…」
「…ハァ……はぁっ…、…──ッ」
「……!? 」
男の顔を捉えたセレナの目が、ぐっと強張る。
同時に呼吸を止めたかと思うと
彼女は突然、彼の首に手を回し…その胸板に顔を埋めた。
「……?」
「…ッ…助け て……!! 」
...ギュッ
そうして男の衣を握ったセレナの言動は、的外れもいいところだ。
──しかし、恐ろしい狼達に舐め回され、快楽の果てまで味わわされた彼女には、皮肉なことに…今もっとも安堵するモノはこの男の存在でしかなかったのだ。
たとえ中身は非情な獣だとしても、" 形 " が人間であるだけで…
助けを求めてすがり付かずにはいられない。