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二重生活
第13章 色は匂へど
「鞠香さん……上に乗って……」

恥ずかしかったけど、言われたとおりにする。
彗君になら全部見られてもいいと思った。
それに、もう一秒も待てないほど、挿入を待ちわびていたから……。

乱れた髪を片手で纏めあげ、ゆっくりと腰を沈める。
ググ……グ……
膣壁を押し広げながら進む亀頭の侵入に、体が喜んでいるのがわかった。

「こっから見る鞠香さんも……綺麗……」

正常位よりもすべてを見られている感覚が強くて、顔を背けると、そっと指で乳房の先端を摘ままれた。

「ちゃんとこっち見て」

痺れが電気のように全身を駆け抜け、跨がりながら身悶えする。
へそまでの綺麗な縦ラインが刻まれた、美しくくびれたウエスト。
服を着ているときにはわからない、大きな乳房とのコントラストがさらされていた。

目をつむり、ためらいがちに腰を前後に動かす。

「あっ……そこ……骨のとこ……くすぐった……いよ……」

下から支える手が腰の骨に当たって、甘美な痺れが衝動的な欲望に火をつける……。

次第に腰つきが滑らかになっていった。
上半身を仰け反らせらながら、腰から下だけを艶かしく動かす妖艶な姿。
時に激しく、時に小刻みに、快楽を貪るように……。

じんわりと浮かぶ汗が、女体の美しさを際だたせていた。
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