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華のしずく~あなた色に染められて~
第3章 【華のしずく】~夏雷~
「愛いことを申す奴だな」
 信成は珠々の首に手を当て、そっと顔を上向ける。唇に軽く口づけると、珠々の華奢な躰を抱え上げ、そのまま部屋に運んだ。それまで開け放していた障子を閉め、静かに珠々を夜具の上に降ろす。口づけから始まったその夜の信成の愛撫は、殊の外優しく、それでいて激しかった。熱い唇が珠々の滑らかな白い肌を辿り、彼の手が珠々の躰中をまさぐった。珠々もまた信成の愛撫に知らず、応えていた。
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