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第5章 【華のしずく】～永久（とこしえ）～

　秀吉が続ける。
「むろん、腹の子は俺の許で生めば良い。そなたが望むなら、俺の子として育てても構わぬのだぞ」
　珠々は静かに首を振った。
「ありがたきお言葉なれど、私はお亡くなりになった信成様ただお一人にお仕えすると決めておりますれば、その儀はひらにご容赦下さりませ。子が無事に産まれた後は、髪を下ろして尼となり、亡き良人の菩提を弔うてゆく所存にございます」
　珠々が言うと、秀吉は小さく頷いた。