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華のしずく~あなた色に染められて~
第6章  雪の華~華のしずく~
 だが、言葉には出さずとも、そうした強気の姿勢は自ずと態度に表れるもので、そういった秀吉の威勢を笠に着た青龍の国方の心情が余計に信晴やそのお付きの者たちに圧迫感を与えていることには誰も思い当たらない。
 それは即ち、徳姫にとっての最大の不幸であった。些細なこと(徳姫にとっては、けして些細ではなかったが)で泣き喚いたり取り乱して、見苦しい様を見せれば、義父(ちち)秀吉の恥ともなる―、徳姫は健気にもそう思い定めて、新たに良人となる信晴の心ない仕打ちにも耐えた。
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